専コン改造

IIDX専用コントローラ、巷ではインフィニタスコンとか新専コンとか
プレミアムコンとか色々言われてて定まってませんが、
そちらのバネ、マイクロスイッチの交換方法になります。
ボタンを軽くするだけの改造となります。

今回は三和ボタン全換装となると出費が結構かかるなぁと思い、
芝ボタンのまま三和バネ(20g)装着と、オムロンスイッチ(0.49N)交換としました。
激重ボタンからはかなり改善されるので、これだけでもやっておく価値ありです。

一個目(1P側)の改造がほぼほぼ大成功という形だったので、
DP用に二個目の改造をするついでに、写真を撮って注意点なんかをまとめつつ記事にしようかなと思い立ったわけです。
需要あるかわかりませんが。

尚、今回は公式動画で説明している部分は基本的に省く形で説明していきます。
ボタン交換の公式動画を視聴済みという前提で進めていくので、
まだ見てない方は先に動画を見ておくと吉。

早速交換、といきたいところですが、下準備です。

まずは交換用に用意する部品を紹介。

オムロン マイクロスイッチ(0.49N)[型番:D2MV-01-1C3]

0.49Nのスイッチです。
下に写っている半分黄色いのは1P側改造時に外したマイクロスイッチです。多分0.98N?
指で直に押してもそこそこの硬さを感じます。快適な鍵盤しばきライフのためにも軽くするべきでしょう。

1C3が0.49N、1C2が0.25Nですが、これは好みの問題でしょう。
お金があればバネ含め色んなのを試してみたかったのですが……。
ひとまずは、これでもかなり満足できるほど軽くなります。
しかし、0.49Nにバネなしだと結構鍵盤が沈んでしまうらしいので、バネを追加します。

・三和 バネ(20g)[型番:OBSA-SP(20g)]

10個セットでお得な20gバネです。
5個ぐらいしか入ってないように見えますが、重なってるだけなので、
ほどけばちゃんと10個あります。
芝ボタンと三和ボタンではバネのストロークに差があるらしく、
芝ボタンは少し短いので、三和のバネをそのまま入れると硬くなるという前情報があったのですが、
思ったより硬いという印象はありませんでした。
三和ボタンで20gを試したことがないので比較できませんが……。
硬いということは全くないのですが、触れただけで反応するほど柔らかくもない、
押せば光るしガッツリ押し込む必要もないというかなりベストな状態に感じます。
1P側はこの構成でずっと遊んでいますが、不満を感じたことはないので、
芝ボタンのままバネ、スイッチを交換するなら、この構成を強く推奨します。

マイクロスイッチもバネも、どちらも三和電子の楽天市場支店でオンライン購入可能です。
色々調べましたが、ここでまとめて買うのが安上がりでしょう。
専コン二つ分購入しましたが、送料込みで6kくらいでした。
三和に全換装よりもかなり安めなのがわかりますね。
http://search.rakuten.co.jp/search/inshop-mall/D2MV%EF%BC%8D01%EF%BC%8D1C3/-/sid.256789-st.A
http://search.rakuten.co.jp/search/inshop-mall/OBSA%EF%BC%8DSP/-/sid.256789-st.A

次に工具。あれば嬉しいかなーくらいのものもありますが、
ないと結構困るものもあるので、できるだけ揃えて臨みましょう。
余談ですが、1P側改造時はドライバーとニードルしかまともな工具がなかったため、
やすりが必要なところは全てはさみで加工してました。無理して削って怪我しました()

・マイナスドライバー(少し小さめ)


刃幅が3mmくらいのものが丁度いいでしょう。多分。
3mmより大きくても小さくても困る気がします。
これは3mmです。

・ニードル(キリ)


公式動画ではニードルと言っていましたが、
身近で尖ってる工具といえばキリな気がします。これも一応キリらしいです。
穴開けれるほど頑強な素材かどうかは疑問ですけど。
それなりに尖ってて耐久性があるものなら代用可能だと思います。
見りゃわかりますが、さっきのドライバーとは取っ手が共通で先っぽを付け替えただけです。
大分前にビックカメラで買ったやつですけど結構便利です。

・ラジオペンチ

至って普通のラジオペンチです。
あんまり大きすぎても困ると思うので、そこそこの大きさで。

・やすり

至って普通のやすりです。
別にこんなに沢山いりません。
円錐形のような物だと少し困ると思うので、
三角形や二面のものを使うといいでしょう。
ざっくり削りたいだけなので、ショボくて粗い方が助かると思います。
細かい部分を削るので、小さめのものを用意しましょう。

それではいよいよ改造です。

まずは普通にボタンがついているプレートを外します。
これはプレイサイドを入れ替えたことがある人はやったことがあるでしょう。

まずは短い方でネジを2,3回ほど緩めて

次に長い方でクルクル〜っと外していきましょう。
これを4箇所。

ネジを外したらプレートを裏返しましょう。
作業中はやはり結構ガタガタしてしまうので、動画のように緩衝材があるといいかも。
ですが一般家庭には普通はない(?)と思われるので、
適当にタオルかなんか敷いときましょう。
フェイスタオルを折りたたんで置いてみましたが、丁度よかったです。

次は動画の通り端子を外していきましょう。
基本的には動画通りでいいです。
まずは水平についている灰色の線の端子と、その下の黒い線の端子を、ニードルを使って抜いていきましょう。
垂直についている灰色の線の端子を先に抜いてしまうと、配線が直で繋がっている水平の灰色端子が、
引っ張られて曲がってしまう可能性があるので、先に水平端子を抜きましょう。

動画では横についてる端子は手で外せます、と言ってるのですが、実際は結構固いです。
特に赤い端子は鬼のように硬いので注意してください。最悪怪我の恐れも。
必要な工具のとこには書きませんでしたが、ここで手袋があると少し楽かも……。

で、ここでマイナスドライバーの登場です。
横についている端子を少し引き抜いてやると、上部に平たい穴が開いているのが見えます。
そこにこんな風にマイナスドライバーを突っ込んでやって……、


後はテコの原理です。マイクロスイッチはどうせ使わなくなるので、
こいつの上部の水平端子を支点にすると丁度よくて楽です。
それでも硬いかもしれませんが、思い切りグイッと抜いてしまいましょう。
端子が抜けたり配線が千切れたりということは滅多にないと思います。
が、なくはないと思うのでまぁ気を付けましょう。

配線を抜いたらマイクロスイッチとLEDが一体になった部分を動画の通り回して抜きます。
マイクロスイッチは後回しにして、先にバネをつけましょう。
ボタンがプレートに固定されているので、これを外します。

ボタンを外すとこんな感じになります。

これを更に分解します。
まず、丸いネジ状になっている部分を持って持ち上げます。
その状態で、上の写真の赤い矢印で示している白い部分をペンチではさみ、
穴の中に押し込みます。上の写真でいうと下方向ですね。
手でやってもいいですが、少し面倒なので、ペンチがあればその方がいいです。
突起を穴の中に押し込んでみると、こんなもんが出てきます。

何を隠そう、これが普段パチパチ叩いているところで、マイクロスイッチを押す部品そのものです。
白い突起の部分でマイクロスイッチを押すようになっているんですね。
で、スイッチが軽い場合はボタンの重さだけでスイッチが押されてしまうので、中央にバネを設置するわけです。

が、バネをつける前に一つ加工をします。

物凄くわかりにくいのですが、ここにバリが出ています。
こいつをやすりで削ってやりましょう。
2P側改造時には全てのボタンにこのバリが出ていたのを確認したので、確実に除去しましょう。

実は1P側改造後数日してから6鍵が埋まるようになってしまい、
中を点検してみたらこのバリがかなり大きく、引っかかってしまっていたことがわかりました。
バリを取ったら問題なくなったので、2P側改造時はちゃんと見て削ろうと思ったわけです。
2P側のバリは先述の埋まったものに比べて小さかったので、叩いているうちに擦れて成長したのだと思います。
後からまた開けてメンテは二度手間なので、ここで取っておきましょう。

削るとこんな感じ。わかりにくいですが、なんとなくバリが取れたのがわかるでしょうか。

ではいよいよバネを設置します。

難しいことは考えず、真ん中にポンと。
バネを切っていないのならば、特に上下はないと思います。
バネ設置工程はこれだけです。あとは元に戻しましょう。
ボタンを外した時と同様に白い突起をつまんで幅を狭めて穴に入るようにするのですが、
そのときバネをちょっと斜めに縮めないと入らないと思います。
外すときと違って、ペンチよりも手の方が楽でしょう。

黒い円から白い突起が出ている状態に戻ったら、中を覗き込んでバネの状態を確認しましょう。
よく見ると中に黒い突起が4つ見えると思うのですが、
そこにバネのてっぺんの部分が引っ掛かっているのが正しい状態です。
4箇所の内バネが引っかからずこちら側に伸びてしまっている部分がある場合は、
手で調整して、全部の突起にバネが引っかかっている状態に修正しましょう。

ここまで終わったらボタンを再びプレートに取り付けます。
このとき6鍵あたりは配線がゴチャゴチャしていて線を挟みやすいので注意してください。

ではいよいよマイクロスイッチを交換します。
まずは最初からついてるものを外しましょう。
このマイクロスイッチは2箇所の穴で止まっていて、
先にどちらから外すか決まっています。

これは改造後のスイッチですが、この面から見て左下と右上に穴があり、
スイッチの裏側になりますが緑色の部品にも全く同じ場所に突起が出ていて、そこがうまく噛み合って固定されています。
先に右上の穴から外していく必要があります。

外し方を見ていきましょう。

横から見た図。
緑色の部分が下、黄色の部分が左に来るように持ちましょう。
で、写真で赤い線を引いているところにマイナスドライバーを突っ込みます。

上の写真で黄色い面が見えていますが、
この黄色い面の右上の穴に緑色の部品から出ている突起が引っかかっています。
なので、マイナスドライバーを利用してテコでスイッチと緑の部品を引き離すようにします。
緑の部品を無理矢理右側に遠ざけるイメージですかね。
そうすると、緑の部品の突起がスイッチから外れると思うので、
そうしたら左下の穴を軸にして回転させるように、スイッチを持ち上げます。

90度くらいまで回転させると簡単にポロリと外れます。
次に新しいマイクロスイッチに交換するのですが、
オムロンのマイクロスイッチの左下の穴は、芝のものより小さく、
そのまま緑の部品に嵌めようとすると入らないので、緑の部品の突起を削っていきます。

この部分をやすりを使って削ります。
削りすぎるとマイクロスイッチがガタガタになってしまうので、嵌るかどうか確認しながら作業しましょう。
削り方は適当でいいです。穴に嵌ればなんとかなると思います。

また、スイッチの幅もどうやら違うようで、オムロンの方が広いようです。
なので、緑の部品の内側に地味に突起(?)がもう2箇所あるので、こちらもやすりで削りましょう。

とてもわかりにくいですが、この辺です。
言葉で説明すると、緑の部品の内側の、穴に嵌めるための突起が出ていない方の、
金属端子の根元の、両隣の突起です。ボスの弱点とかではないです。
ここは削らなくても嵌ってくれるかもしれませんが、削った方がかなり楽になります。

ここまで加工を終えたら、オムロン製のスイッチを嵌めます。

まずは左下の穴に嵌め、そこを軸に右回転させます。
金属端子で挟む部分が少しきついかもしれません。
で、右上の穴にバチッと嵌めてやると、

オーケー、バッチリ嵌ってくれやがりました。

ここまでくれば、動画に従ってボタンに取り付け、端子を付け直すだけですね。
これを7個やればハッピーなオウチマニア生活が約束されます。(※メンテの好みには個人差があります)

バババーッと思い出しつつ書き綴っていったのでかなり適当になってしまいましたが、以上になります。
気づいたらいつもより超長くなってましたね……。
わかりにくかったよーとか、ここができんとか、他に気を付けることないのか、とかとか、
質問はいつでも受け付けます。(答えられるとは言っていない)
鍵盤重すぎてお話にならんわ、けど改造よくわからんわ、という皆様のお役に立てば嬉しいです。

では、鍵盤をしばいてきます。